ACEラーニングとは? ACEラーニングの実践 今後の計画・展開

 2004年度の開発研究の成果は、担当している経済学部の必須科目「基礎マクロ経済学」の教科書を新たに編集し直す作業でした。 現在では、マクロ経済学の教科書は多数出版されているにもかかわらず、マルティメディア時代に対応した「コンテンツ」をもつテキストは皆無です。そこで、これまでに試みてきたことは、映像やパワーポイント(PPT)に組み込むことのできるテキストを編集することでした。それを『マクロ経済学演習ノート』と題して中央大学生協出版局に製本してもらい、講義を通じて改訂を重ね、コンテンツの進化をはかっています。

 次に『マクロ経済学 演習ノート』のCD−R版を作成することです。これは、研究室に集まる学生や院生たちと相談し、学生の立場に立った映像コンテンツの作成とアニメ(画面の動作)を設定する試みです。さしあたり、緒方俊雄編『マクロ経済学2003年、試作版』としたCD−Rを作成しました。 さらに、それを2003年度の後期講義で実際に活用しながら、よりよいコンテンツにするために受講生からアンケートを集め編集(進化)を試みています。
 この後は、このCD―R版をバージョンアップし学生への配布、そして講義ビデオ映像を研究室のメインサーバー(HD90G)とサブサーバー(HD60G)に情報アーカイブスとして整理し、外部からのアクセスを可能にするつもりです。

 講義の初日のガイダンスで、講義予定表(日程表)とシラバスを配布し、あらかじめ各回の講義内容を事前に告知します。そして授業時間中で、定期的にQuiz(小テスト)を実施します。前期には5回、後期には7回Quizを実施しました。Quizは、教科書(テキスト)の持込を許可し、履修学生の理解度や到達度を確認するものであり、該当箇所の学習効果を教員と学生が相互に確認するものです。

 Quizの解答用紙は、まだアナログタイプの記述式が中心ですが、次第にデジタルタイプに変換するつもりです。また解答用紙の最後にアンケート項目を並べ、学習過程での学生側の状態、Quiz問題についての学生評価などの情報を収集することができました。その中には、予習と復習のウェイトの意見を集めましたが、初期には、復習と暗記タイプの学生が、次第に予習=教室での理解の再確認という学習態度に変化してゆくことが分かりました。今後は、このような学生情報をとりいれて、テキストとCD−Rの改訂を進めてゆくつもりです。

 この他にも2004年の結果としては、前期は講義とPPTの準備に多忙でありましたが、後期はCD−Rを使い、プロジェクターとつないで教室に映像を流すことができ、黒板の板書がほとんど不要になりました。(写真4)その結果、受講生と対話しながら、講義を進めることができ、また事前の講義準備時間が短縮でき、研究時間を確保することができました。

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